『ハイパーリアルβ』見てきました

6月19日の午後、城田笑美ちゃんの舞台公演に行ってきました。

『ハイパーリアルβ』という作品。

めちゃくちゃ平たく言うと、若者の心の闇を、バーチャルリアリティで理想の世界が見られる「ハイパーリアルβ」という仮想の機械を通して描く、という内容。

役者さんが4人という構成で、4人ともほぼ主役級の扱い。
笑美ちゃんは、その中でも引きこもっている女の子、ミカコの役でした。
引きこもっていて、時に「自分は神」と言い出したり、なかなか難しい役所だったと思いますが、その時の女の子の気持ちが伝わるような演技ができていたと思います。

出演する4人が実はすごくいろんなところで密接な関係があったり、それぞれに病んでたりするんですけど、それをここで書くのは結構大変そうなので割愛…(汗)。

脚本の中ですごいなと思ったのは、やはり冒頭ですかね。

「リアルとはなんだろう。私は生きているのか。死んでいるのか」
から始まる、作品全体を通したテーマを4人で言うのですが、これが圧巻でした。
この冒頭のパンチが強力だったので、作品全体が締まったと思います。

それから、「春巻き」のくだり。
最初は、「春巻きって何?」「春巻きは正直者?」みたいな、コントみたいなやりとりがしばらく続くんですけど、これが終盤になって、まさかの伏線だったとわかったのは驚きました。
ミカコの女医さんも、心に闇を抱えていて、「あなたは正直者?」「楽しいのか?」「なにか食べるの?」という、女医さんの心の闇をえぐる問いかけにつながっていました。

最終的には、夢オチというか、すべては『ハイパーリアルβ』がミカコちゃんに見せていたバーチャルリアリティだったことが最後にわかります。
夢オチはありきたりといえばありきたりなのですが、元々、バーチャルリアリティを見せる装置が開発されそうという設定でしたからね。設定を利用して、夢オチを最大限利用した作品だなと思いました。
この作品で、お客さんの心をえぐりつつ、最後に救われた気分にするとしたら、この落とし方しかなかったと思います。

出演された演者さんも、脚本・演出の方の意図を十分に表現しきったと思います。
終演後、涙をすする声が所々から聞こえたので、多くのお客さんの心を打ったことは間違いないです。
僕も、あと5~6年前に見ていたら、泣いていたかも。
今以上に、いろいろ病んでましたから…(遠い目)。
ま、それ以前に、当時は演劇を見に行くお金とかなかった気がしますけどね←。
けれど、とても素敵な公演でした。
機会があったら、また笑美ちゃんの舞台見に行きたいと思います!

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